痛みの原因 (当院の考え) と 刺鍼の目的
運動器の痛みは、急激な外力や繰り返し使われ疲労した、軟部組織(主に筋肉)が損傷して硬くなり血流が悪くなること、そして末梢神経が過敏になることで起こる事が多いと思います。
痛みは、人にとって異常を知らせくれる大事な警告です。軟部組織が損傷した痛みは、その警告を脳へ確実に伝える為に末梢の感覚神経を過敏にさせ、運動時の痛みや圧痛部として体に現れてくるのではないかと考えています。その為、刺鍼は、硬くなった筋肉を緩めて血流を改善させ発痛物質を洗い流し、運動時の痛みや圧痛部として確認できる、過敏になった末梢神経を正常に戻す事を目的にします。
様々な痛みの治療が有りますが、硬くなった筋肉や圧痛部を直接刺激ができる鍼治療は、痛みの改善に大変有効な治療法の一つであると考えています。
・痛みの悪循環
筋肉が硬くなる(交感神経興奮) ⇒ 血流が悪くなる ⇒ 発痛物質産生 ⇒ 感覚神経異常興奮 ⇒ 脳に伝わり ⇒ 運動神経異常興奮 ⇒ 筋肉が硬くなる
※このサイクルを繰り返し、次第に慢性症状へ移行し、感覚障害(痛み⇒知覚鈍麻へ)、運動障害を起こしますので、硬くなった筋肉を緩め血流を改善させて悪循環を断ち切らなければいけません。